発達に特性のある子どもへの支援として知られる「療育」。
その中でも特に悩ましいのが、診断がつかない、いわゆる「発達グレーゾーン」と呼ばれる子どもへの対応です。
困りごとはあるのに、検査ではグレー。
周囲からは「そのうち落ち着くよ」と言われたり、支援の対象外とされることもあります。
けれども実際には、「今まさに困っている」家庭がたくさんあります。
「様子を見ましょう」で終わる不安
保健センターや健診で相談しても、「少し様子を見ましょう」と言われるケースは少なくありません。
確かに、成長の個人差があるのも事実です。
ですが、「集団生活でつまづく」「指示が通らない」「かんしゃくが激しい」など、明確な困りごとを抱えている場合、親の不安は日に日に大きくなっていきます。
診断がつかない＝支援が必要ない、ではありません。
むしろ、グレーゾーンだからこそ、早めの対応が子どもと親の両方を助けることもあるのです。
療育とは？支援は診断がなくても受けられる？
「療育」という言葉は広まりつつありますが、実際にどういったものなのかはまだ知られていない部分も多くあります。
療育とは、子どもの発達に応じて、生活や学習、コミュニケーションなどの力を育てるための支援です。
対象は、発達障害のある子だけでなく、発達に遅れやつまずきが見られる子どもたちも含まれます。
中には、診断がなくても受けられる民間の療育教室や支援施設も増えてきています。
親の「困っている」「何か支援がほしい」という気持ちを受け止めてくれる場所は、意外と身近にあるかもしれません。
民間療育を選ぶ家庭が増えている理由
最近では、自治体の支援を受けられないグレーゾーンの子どもに対して、民間の療育サービスを利用する家庭が増加しています。
その理由としては：
- 公的支援の待機期間が長い
- 支援の対象外と判断されるケースがある
- 柔軟な個別対応が求められる
- 小学生以降も継続した支援が必要
などが挙げられます。
特に個別対応の療育は、子どもの特性や発達段階に合わせた支援が可能であり、グレーゾーンの子どもにも適していると感じる保護者が多いようです。
療育を始めるメリットとは？
療育を受けることで、以下のような変化が期待できます：
- コミュニケーション力の向上
- 集団生活への適応力が育つ
- 本人の自信が育ちやすい
- 親の不安や孤独感が軽減される
また、専門家からのアドバイスが得られることで、親自身が子どもへの関わり方を見直すきっかけにもなります。
「どうしたらいいのか分からない」と悩んでいた状況から、「こうしてみよう」と前向きになれることも多いです。
費用や制度についての注意点
療育に関しては、公的機関を通じた支援の場合、利用料が抑えられる傾向にあります。
一方で、民間療育は月額2〜10万円程度が一般的で、場所やサービス内容によって大きく異なります。
ただし、自治体によっては助成金や補助制度がある場合もあるため、利用前に確認しておくことをおすすめします。
また、療育にかかる費用の一部は医療費控除や障害者控除の対象となる場合もあるため、確定申告時に領収書を保管しておくと安心です。
まとめ：「困っているなら動き出していい」
診断が出ていないことが、支援を受ける障壁になってしまうことがあります。
けれども本当に大切なのは、「今、困っているかどうか」です。
お子さんの将来に対して不安を感じていたり、日常生活で困りごとが続いているのであれば、早めに動き出すことは決して間違いではありません。
民間の療育や相談機関を活用することで、親子ともに楽になるケースはたくさんあります。
少し勇気がいるかもしれませんが、まずは情報を集め、見学や体験からスタートしてみてはいかがでしょうか。
みなさん！！
子育てを楽しみましょう！！
